@ITの記事によると、米 Red Hat は 6 月 19 日、米国ボストンで開催中の年次イベント「Red Hat Summit 2008」でRed Hat Enterprise Linux(RHEL)にメッセージ処理機能、リアルタイム機能、グリッド管理機能を追加した Linux ディストリビューション「Red Hat Enterprise MRG V1」(以下、MRG)を発表したとのこと。
「メッセージ処理機能として AMQP(Advanced Messaging Queuing Protocol)対応のモジュールとして Apache Qpidを含む。…(中略)… AMQP は、もともと JP モルガン・チェースが自社開発を進めていた金融サービス向けメッセージ処理ソフトウェアのプロトコル…」とか、リアルタイム、グリッドといったキーワードからすると、明らかに金融業界向け Linux ディストリビューションだと思われる。
グリッドエンジンの Condor とメッセージングエンジンの Qpid との連携はまだなされていないようですが、ここらへんがすすむと、現在、金融グリッドでよく使用されているグリッドミドルウェアである Platform Symphony とか DataSynapse GridServer とかと同様、SOA タイプのグリッド連携ができることになり、これが十分高速であれば、今後リリース予定で、やはり SOA タイプのグリッド連携可能となる Windows HPC Server 2008 も含め、パイの奪いあいというかガチンコ勝負になる可能性を秘めてますね。
とはいえ、この記事によると、グリッド部分は、Condor が遅いのか、CPU 数 15 倍にして計算速度が 4 倍弱程度速くなったということで、まだまだ使えないですな。