死後賭でお客様とお話していたら、そのお客様の会社の上層部ミーティングで「クラウドコンピューティング」が話題になっているらしい。で、話題の震源地は NHK クローズアップ現代だそうで。
いやはや、会社上層部(いわゆる C レベルな方々、CEO とか、CTO とか)がクラウドコンピューティングに興味もつようになったのもセンセーショナルだが、NHK クローズアップ現代でクラウドコンピューティングが取り上げられるのはもっとびっくりだな。
ということで、ネットでさがしてみてみましたよ、NHK クローズアップ現代「新情報革命“クラウド”の衝撃」。
- 作者: ニコラス・G・カー,村上彩
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2008/10/10
- メディア: 単行本
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内容としては、セールスフォース社の CRM の紹介と事例で、いわゆるパブリッククラウドの話。セールスフォースの取り組みをもってクラウドだというのなら(ちょっと前までは SaaS だー、といってましたけど)、技術的には旧来からある Web ベースのクライアントサーバシステムで、何の目新しいこともない印象です。
とはいえ、クライアントサーバシステムと全く縁のないような中小企業ですらも、安価にそのコンピューティングパワーを享受できるという点がすばらしい。
発想としては、私の IT 業界経験からすると 10 年前のオラクル社がぶちあげて何もおこらなかった NC、その後でてきた ASP、Web サービスだの SaaS とあまり変わらないですよね。ようやく実現する素地というか環境、あるいは技術要素がそろってきたのだなぁという印象。
また、上述のように C レベルの人が、わけもわからないまま世の中的に話題になっているところで「そろそろうちもクラウド」とか言いだしているようなので、SIer はチャーンスですよ。
個人的には、セールスフォースとかアマゾン、あるいはグーグルのような、インターネットを介して世界中の人々がどこからでも使えるパブリッククラウドにはあまり興味なくて、企業内ネットを介して企業内で閉じたプライベートクラウドに興味ありです。ここに、IT ビジネスの活路を見出せそうなので。具体的にやりたいことは、プライベートクラウド構築のためのインフラ提供です。
リーマンショック以降の世界的経済危機がおさまらない中、2009 年の IT 業界におけるキーワードは「IT によるコスト削減」ですよ。あらゆるレイヤの仮想化技術も含めて、企業全体の IT 資産をクラウド化しリソース共有することによるコスト削減ネタをお客様に提供していきたい今日このごろ。
と、バズワードチックな言葉を並べるとインチキ IT 技術者だと思われるので、このへんでお開きにしたく。
by インチキ IT 技術者