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マイクロソフトとレッドハット、HPC クラスタ製品を同日に発表

CNET の記事によると、奇しくも同じ日にレッドハットとマイクロソフトが、同社の OS ラインナップの一環として HPC 対応版を発表したようで。

この記事を見ると、HPC 分野では Windows よりも UNIX/Linux の方が強いというようなことが書いてありますが、それは科学技術計算とかを中心とした話であって、エンタープライズ系 HPC(特に、金融系とか)では Windows もかなり現実的な選択肢なんですよね。

そういった意味では、この両者の発表は、エンタープライズ系 HPC 市場に向けたメッセージだと思われるのですよ。

#でなければ、レッドハット的にはわざわざマイクロソフトの発表にあわせる必要はないと思われる。

Windows Compute Cluster Server 2003(以下、Windows CCS)は HPC 機能という観点では役不足というか、ほとんどオマケみたいなもので、お客様にとって何がうれしかったかというと、ズバリ「安いから」ですよ。HPC 利用目的だとともかく、何百、何千というマシンが並ぶので、普通に Windows のライセンスとか CAL とか買っていたら大変高額になるでしょう(ま、ボリュームディスカウントとか営業判断はあるにしても)。なので、HPC 目的で、計算させるためだけの利用という前提で、Windows CCS のライセンス費用はとっても安いんですよね。

Windows HPC Server 2008 は、HPC の機能も強化して、加えて Windows Server 2008 自体、サーバーコアというデフォルトで GUI なしという構成もできたりして、少なくともエンタープライズ系 HPC では本気でレッドハットや商用 UNIX ベンダを駆逐しようとしているように見える。

# HPC 目的だと、計算専用ホストには GUI はいらないのでいかにもですよね。GUI がない分、CPU パワーを食わなくてすんで、その分 HPC な計算に効率よく利用できるわけで。

一方レッドハットは、見た感じプラットフォームコンピューティング社のオープンソースクラスタ製品をバンドルしただけのように見えるんですけど、価格はどうなんでしょうかねぇ。レッドハットの本気度は、現時点では未知数な感じ。